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CONCERTS公演情報

エリザベート王妃国際コンクール、モントリオール国際音楽コンクール、 ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールなど名だたるコンクールで実績を残し、今最も期待されるピアニスト!

日時

2023年8月30日(水) 開演19:00(18:30開場)

※チケット一般発売
2023年4月9日(日) 午前11時~
※オフィス諷雅メール登録会員は現在先行予約中
フィリアホールメンバーズ先行予約受付 ※Web・FAX・郵送のみ
2023年3月12日(日)11:00~3月14日(火)18:00

会場

フィリアホール
東急田園都市線青葉台駅より徒歩3分

出演

  • 田所光之マルセル(ピアノ)

     日本人の父とフランス人の母の間に生まれ、多様な文化の中で育った幼少期は、田所光之マルセルの音楽観に多大な影響を与えた。8歳よりピアノをはじめ、名古屋市立菊里高等学校音楽科卒業後、パリ国立高等音楽院に満場一致の首席で入学。同時期に行われたドビュッシー国際コンクールでは第2位を受賞するなど、渡欧してから早くも彼の才能が認められる。
    Jean-François Heisser、Florent Boffard両氏のもとで同音楽院ピアノ科を卒業、続いて同音楽院修士課程ピアノ科を修了するまでに、数多くのコンクールで受賞。
    それでも彼のピアノへの探究心は留まることなく、パリ・エコール=ノルマル音楽院に奨学生として入学し、レナ・シェレシェフスカヤ氏のもとでさらに自らの音楽に磨きをかける。
    その結果として、2021年エリザベート王妃国際コンクールではセミファイナリスト、モントリオール国際音楽コンクールでファイナリスト、2022年にはヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでジョン・ジョルダーノ審査員長特別賞、サンタンデール国際ピアノコンクールでは第3位を受賞し、一躍脚光を浴びる。
    これまでにウラル・フィルハーモニー管弦楽団、フォートワース交響楽団、ワロニーロイヤル室内管弦楽団等のオーケストラとも共演。Olivier Gardon、Marc Laforet、Alexander Romanovsky、海老彰子、田島三保子、鈴木彩香、長野量雄、水村さおり各氏からも教えを受け、彼の演奏をより一層厚みのある音楽にしている。



曲目

エフゲニー・スヴェトラーノフ: 12の前奏曲
ラフマニノフ(田所編):    ヴォカリーズ Op.34-14
チャイコフスキー:歌劇『地方長官』の主題による「ポプリ」

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ヘンゼルト:          12のサロン風エチュードより
 アヴェ・マリア Op.5-4
 愛の詩 Op.5-11
グラズノフ:          サロン風ワルツ Op.43
ラフマニノフ:         サロン小品集
 ワルツ Op,10-2
 ユモレスク Op.10-5
チャイコフスキー(プレトニョフ編): 演奏会用組曲「くるみ割り人形」Op.71

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今回の公演の選曲について

 田所光之マルセル
① ヘンゼルトの影響
今回取り上げた作曲家は、ヘンゼルトを除いた全員がロシア人であり、かつその中でも同じ流れをもつ作曲家です。
特にここでキーワードとなるのが、アドルフ・フォン・ヘンゼルトです。彼はドイツ人の作曲家・ピアニストですが、ロシアへ移住し、ロシアにおけるピアニズムの礎を築きました。ロシアのピアニズムにおいて最も重要な人物であると同時に、現代では過小評価されている筆頭の作曲家とも言えるでしょう。
ヘンゼルトがペテルブルク音楽院で教鞭をとっている間、チャイコフスキーは同音楽院で作曲を学んでおり、チャイコフスキーのピアノ語法にはヘンゼルトの影響がかなり見られます。
さらに、ラフマニノフはヘンゼルトの孫弟子に当たり、彼の作品をコンサートで積極的に演奏しました。
(ラフマニノフによる録音もあります。 https://www.youtube.com/watch?v=_5hCX-Eik8M

② チャイコフスキーの影響
チャイコフスキーに作曲を学んだタネーエフという作曲家がいますが、彼の弟子にはグラズノフ、ラフマニノフがおり、大きくチャイコフスキーの流れを汲んでいます。さらにグラズノフの作曲の孫弟子として、スヴェトラーノフがおり、さらにひ孫弟子にはプレトニョフがいます。
特にラフマニノフは、チャイコフスキーによって大きくデビューを果たし、彼が最も尊敬する作曲家の一人として常にチャイコフスキーの名前を挙げていました。

③ プログラムの順番について
今回のプログラムは、ヘンゼルトを最も真ん中に据え、まず前半をスヴェトラーノフで始め、ラフマニノフ→チャイコフスキーの順番で時代を遡っていきます。その後、後半の最初にヘンゼルトを演奏したのち、グラズノフ→ラフマニノフ→そして現在も現役で活動しているピアニスト、指揮者で作曲家のプレトニョフ(チャイコフスキー)と、時代を現代へ巻き戻すように並べています。
そして、敢えて後半に小品を持ってきているのは、かつてのヨーロッパにおいて、大きな曲を先に持ってきて、聴きやすい曲を後ろに持ってくるようなプログラムを構成することで、聴衆の集中力や楽しみを絶やさないようにした、というところにヒントを得ています。さらに、ヘンゼルトは宮廷ピアニストとして活動しており、サロン風音楽を作曲しました。これらはグラズノフやラフマニノフも影響を受けており、その関係性をヒントに聞いていただけるのではと思い、この作品を選び、この順番で並べました。

④ スヴェトラーノフについて
おそらくスヴェトラーノフのプレリュード全曲は日本で初演となります。私にとって、スヴェトラーノフは今回の演奏会のメインでもあります。ラフマニノフを敬愛し、指揮者としてだけでなくピアニストとしても、ラフマニノフの作品を録音しています。特に当時のソヴィエトにおいて、かつて亡命したラフマニノフはロシアを捨てた人間のレッテルを貼られ、演奏が避けられてきた中、スヴェトラーノフは積極的に取り上げました。その影響は彼のピアノ作品にも見ることができます。さらに、日本にはスヴェトラーノフのファンは多く、そのような方にとっても興味を持っていただけるとおもいます。

入場料

全席指定S¥4,000、A¥3,000

主催・協賛

主催:オフィス諷雅
共催:フィリアホール(横浜市青葉区民文化センター)

チケット購入方法